- その4 「ブリ釣り」
- 錦江湾にはかの有名な「桜島」が海のド真ん中にデンと鎮座している。昔は本当の島であったらしいが、大噴火で垂水側(大隅半島側)が陸続きとなってしまった。その陸続きとなった付け根の場所に(湾内側)昔からハマチ、ブリの養魚場があった(私の住んでいた所から直線で20キロ位のところ)。そして鹿児島は有名な台風銀座である。そう、すでにお判りのように、台風が通過する度にその養魚場のイケスが被害を受け、大量のハマチ、ブリが脱走したのである。そうすると、待ってましたとばかり(1週間くらい経った後)に父親と船を出し(他の釣り人もみんな)、そのハマチ、ブリを釣りに行ったのであった。しかもその脱走魚たちは必ず湾奥に位置する私たちの住んでいる近くの磯に回遊してくるのであった(やはり磯場は餌が豊富だったのだろうか)。
- 回遊してくると、小魚(イワシ、キビナゴ等)達が海面で騒ぎ出す(いわゆるナブラ)。ナブラのそばに船を着け、太いハリス(手釣り用の糸)にでかい針を付け、餌には半ミンチを掛けての手釣りでブリ釣りを楽しんだ(メートル近い大きさ)。ブリの引きは半端じゃなく上げるのに30分〜40分は楽にかかった(1匹上げただけで糸を引く手の平は真っ赤になりイヤにもなった。かなりの重労働にも思えたが、やはり楽しかった)。これは私が大学生になってからも父親はやっていたようで、夏過ぎにはよく東京にクール宅急便で送られてきた(その後糖尿病を患い、疲れやすいのか、あまりブリ釣りには行かなくなったようだ)。
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